PPA Tour Asiaの2026年シーズン開幕戦「MB Hanoi Cup」。 ハノイのMy Dinh Indoor Athletics Arenaで4月1日〜5日に開催されるこの大会、ドローを見て目を疑った。
世界ランク1位から日本代表まで、全員が主役級。 賞金総額US$300,000、PPA 1,000ポイント。 しかも日本からも多数がプロドローにエントリー。これはもう見るしかない。
MB Hanoi Cup 2026 キービジュアル
日本人選手9名 ── 史上最多の日本勢がハノイに集結
まず最大の注目ポイントから。 今大会には9名の日本人選手がプロドローにエントリーしている。 PPA Tour Asiaの大会で過去最多クラスだ。
三好 健太 (Kenta Miyoshi)
三好健太
**出場種目:男子シングルス・本戦 (#10)/男子ダブルス・本戦 (#12)/ミックスダブルス予選 **
元テニス選手、早稲田大学卒。 男子シングルスでは日本人最高順位。 2023年にピックルボールと出会い、2024年9月にプロ転向。
通算49試合で勝率46.9%と、世界の壁に挑み続けている30歳。 男子ダブルスではロバート・スターリング (Robert Stirling) とペア。
船水 雄太 (Yuta Funemizu)
船水雄太
**出場種目:男子シングルス・本戦 /男子ダブルス・本戦 **
ソフトテニス界のレジェンド。 高校インターハイ個人・団体二冠、大学4連覇、世界選手権優勝。 NTT西日本で日本リーグ10連覇。
その全てを捨てて2024年1月に渡米し、ピックルボールに転向した。
日本人初のMLP(メジャーリーグ・ピックルボール)ドラフト指名(マイアミ・ピックルボール・クラブ)。 「前人未到」という言葉がこれほど似合う選手はいない。
男子ダブルスではW. ハウエルズ (W. Howells) と組み、 シングルスとダブルスの二刀流で挑む。
吉冨 愛子 (Aiko Yoshitomi)
吉冨愛子
出場種目:女子シングルス・本戦 (#11)/女子ダブルス・本戦/ミックスダブルス・本戦
元プロテニス選手で2014年全日本大学テニス選手権優勝者。 2024年9月にピックルボールプロ転向。MLP Australiaの「Asia Aces」に所属。
2026年2月にはPPA Tour契約を締結し、3月にはMLPドラフトでマイアミ・ピックルボール・クラブに指名された。
女子ダブルスではP. カオ (P. Kao)(台湾)、ミックスダブルスではタマ・シマブクロ (Tama Shimabukuro)(日系アメリカ人のPPAプロ)とペアを組む。 3種目フル参戦で、日本女子のエースとしてアジアの舞台に挑む。
嶋 晴菜 (Seina Shima)
嶋晴菜
出場種目:女子シングルス・本戦/女子ダブルス・本戦
1996年京都市生まれ、立命館大学スポーツ健康科学研究科修了。
2024年のPPA Tour Australia Pickleball Openでメインドロー2回戦進出。 PICKLEBALL AWARDS JAPAN 2025にもノミネートされた新星。
女子ダブルスではM. ヤダヴ (M. Yadav) と組んで参戦。 目標はPPA契約プロ入りとMLP参戦とのこと。
羽澤 未宥 (Miyu Hazawa)
羽澤未宥
出場種目:女子ダブルス・予選、ミックスダブルス・予選
1995年生まれ、ピックルボール日本代表。 元会社員からプロ転向という異色の経歴を持つ。
2024年10月に女子わずか2名の日本代表に選出され、インドの世界選手権に出場。 世界との差を痛感し、2025年2月に会社を退職してプロ活動を開始した。
ハワイ大会で優勝実績あり。 女子ダブルスではS. リム (S. Lim) とペアを組む。
藤原 里華 (Rika Fujiwara)
藤原里華
出場種目:女子ダブルス本戦、シングルス予選
Asia Pickleball Games 2024の日本代表にも選出された実力者。 Sansan Fukuoka Openの女子ダブルスで激闘を制し、PICKLEBALL AWARDS JAPAN 2025にもノミネートされた。
女子ダブルスではR. ゴールドバーグ (R. Goldberg)(メキシコ)とペアで出場。
佐脇 京 (Kei Sawaki)
佐脇京
出場種目:女子ダブルス・本戦/シングルス予選/ミックスダブルス予選
2010年生まれ、15歳。ドロー最年少の超新星。 テニスとの二刀流を目指すデュアルアスリート。
2025年3月にSansan「Pickleball X」の最年少メンバーに選出。 同年、アジアジュニアオープン(ベトナム)やPPA Tour World Championships(ダラス)Jr.で優勝し、アジアジュニア王者に輝いた。
女子ダブルスではE. ヘンダーショット (E. Hendershot)(アメリカ)、ミックスではK. タマキ (K. Tamaki) とペアを組む。
伊藤 真優 (Mayu Ito)
伊藤真優
出場種目:女子ダブルス・本戦/ミックスダブルス・予選
2000年北海道北広島市生まれ。身長169.8cm。 2025年7月にプロ転向。PPA Asia シングルス28位、ダブルス26位。
女子ダブルスではY. ラム (Y. Lam)(香港)、ミックスではA. ワン (A. Wan) とペアを組む。
日本人選手まとめ
| 選手 | 男子S | 女子S | 男子D | 女子D | MX |
|---|---|---|---|---|---|
| 三好 健太 | #10 | with Stirling (#4) | |||
| 船水 雄太 | #8 | with Howells (#5) | |||
| 吉冨 愛子 | #11 | with P. Kao | with Shimabukuro | ||
| 嶋 晴菜 | 出場 | with Yadav (#5) | |||
| 羽澤 未宥 | with S. Lim | ||||
| 藤原 里華 | with Goldberg | ||||
| 佐脇 京 | with Hendershot | with Tamaki | |||
| 伊藤 真優 | with Y. Lam | with A. Wan |
男子シングルス ── 世界トップ20が激突
第1シード:フェデリコ・スタクスルード (Federico Staksrud) 🇦🇷
フェデリコ・スタクスルード
アルゼンチンが生んだピックルボール界の怪物。 PPA男子シングルス世界ランク2位という異次元の存在。
通算971試合、勝率70.7%。 テニスで言えばジョコビッチ的なポジション。今大会の最有力優勝候補だ。
トップシード一覧
| シード | 選手 | 国 | 注目ポイント |
|---|---|---|---|
| 1 | フェデリコ・スタクスルード | 🇦🇷 | PPA S&D世界1位、勝率70.7% |
| 2 | クリスチャン・アルション | 🇺🇸 | 元テニス、今季メダル10枚 |
| 3 | コナー・ガーネット | 🇺🇸 | シングルス銀2・銅2 |
| 4 | ディラン・フレイジャー | 🇺🇸 | 24歳、テニス経験なしの異色エース |
| 5 | ジェイ・デヴィリエ | 🇫🇷 | "Flying Frenchman"、MLP Atlanta |
| 6 | ウォン・ホンキット | 🇭🇰 | アジアNo.1 |
| 7 | エリック・オンシンス | 🇧🇷 | 南米の実力者 |
| 8 | タマ・シマブクロ | 🇺🇸 | 日系アメリカ人、吉冨のMXペア |
スタクスルード vs フレイジャー
ノーシードの注目選手
タイソン・マクガフィン (Tyson McGuffin) 🇺🇸
タイソン・マクガフィン
ノーシードで出場するのが信じられないレジェンド。 4度の全米王者。
36歳のベテランだが、その経験値はドロー内で群を抜く。 シードの若手たちにとって最大の脅威。
その他、バティア兄弟 (Armaan & Aryaan Bhatia) とアディティヤ・ルヘラのインド勢3名、マカオのマルコ・レオン、マレーシアのジミー・リオンなど、アジア各国の代表が集結。
女子シングルス ── ウォーターズ不在のチャンス
アンナ・リー・ウォーターズはダブルス専念のため、女子シングルスは大混戦の予感。
| シード | 選手 | 国 |
|---|---|---|
| 1 | ケイト・フェイヒー | 🇺🇸 |
| 2 | ケイトリン・クリスチャン | 🇺🇸 |
| 3 | ブルック・バックナー | 🇺🇸 |
| 4 | ワン・チャオイー | 🇹🇼 |
| 5 | フディット・カスティーヨ | 🇪🇸 |
| 6 | サーラ・デネヒー | 🇦🇺 |
| 7 | ウェイ・ティンチエ | 🇹🇼 |
| 8 | アルビー・ホアン | 🇹🇼 |
台湾勢が3名シード入りしているのも見逃せない。 ここに吉冨愛子(#11)と嶋晴菜が挑む。
ダブルス&ミックス ── 最強ペアが勢揃い
男子ダブルス
第1シードはなんとガブリエル・タルディオ & ベン・ジョンズ。 世界1位のジョンズがハノイに来る。
第2シードのパトリキン & スタクスルード、第4シードのマクガフィン & ニューマンも強烈。
三好 & スターリング*、船水 & ハウエルズ。 日本勢2ペアがこのモンスタードローでどこまで戦えるか。
ミックスダブルス
アンナ・リー・ウォーターズ & ベン・ジョンズ
第1シードはアンナ・リー・ウォーターズ (Anna Leigh Waters) & ベン・ジョンズ (Ben Johns)。 女子世界1位×男子世界1位の「ドリームペア」がアジア初上陸。
ウォーターズにとっては国際戦デビューでもある。
吉冨愛子 & シマブクロの日本勢も参戦。
なぜこの大会がヤバいのか
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 賞金総額 | US$300,000 |
| PPAポイント | 1,000pt(ランキング直結) |
| 登録選手数 | 約700名(PPA Tour Asia史上最多) |
| 日本人選手 | 9名(プロドロー) |
| スター選手 | ベン・ジョンズ、ウォーターズ、スタクスルード、マクガフィンほか |
日本人ファンが見るべき5つのポイント
- ●ウォーターズ×ジョンズ ── 史上最強ペアのアジア初上陸
- ●船水 雄太 ── ソフトテニス世界王者がシングルス&ダブルスの二刀流でどこまで通用するか
- ●**三好 ** ── PPAシングルス優勝経験もある三好は実績で言うとシングルス日本最強、表彰台に食い込めるか
- ●吉冨愛子の3種目フル参戦 ── 日本女子のエースが全方位で世界に挑む
- ●その他PPA選手でない日本人選手も実力者は多数。個人的には羽澤未宥に期待!
アジアでこのレベルの大会が観られる時代が来た。 4月1日、ハノイから目が離せない。



